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🐈‍⬛「ローマのGatto.libero」🐈

  • Writer: 悦子 隅田
    悦子 隅田
  • Jul 5
  • 3 min read

以前にヨーロッパ旅行をした時に訪れたローマ。遺跡に囲まれ、生活の中に歴史が溶け込んでいました。タクシー乗り場の横にも、「トッレ・アルジェンティーナ広場」という遺跡がありました。ローマ時代に建てられた神殿や劇場の遺跡を見ることが出来る場所で、タクシーを待っている間、四方の囲いから広場を眺めていました。

日本に帰ってから、保護猫活動の番組を見ていた時に、見たような景色が映りました。タクシー乗り場の横の遺跡でした。この遺跡には「Torre.Argentina.Cat.S anctuary」という猫のシェルターがあるそうで、遺跡の中で、猫たちがゆったりと過ごしていました。イタリアでは野良猫のことを「Gatto.libero」(自由猫)と呼ぶそうです。猫は生まれた場所で暮らす権利があるという考えから、国と州が猫コロニーの存在を法的に保護しているそうです。遺跡を眺めていたのに!全然知りませんでした。またいつかローマを訪れる機会があれば、必ず行きたい場所となりました



今年の2月に念願が叶って、姉と2人でイタリア旅行に行くことが出来ました。ローマは絶対に外せません。記憶を辿りながら、広場へ向かいました。シェルターの入り口が分からず、おじさんに尋ねると、上手く話せなかったのですが、私の猫柄のバックを見て「シェルターはあっちだよ」と教えてくれました。まだ入口は閉まっていましたが、スタッフの方が「あと5分待ってね」と優しく声をかけて下さり、またどこから来たのか尋ねられたので、日本から来たことを伝えると「日本人は優しい。綺麗な国で好き。同じ猫好きな国ね」と言ってもらえました。入口が開き、階段を降りてシェルターに入りました。遺跡の中には猫達しかはいれません。すぐにスタッフの方が奥の部屋に入っていいよと案内して下さり、奥の部屋に入りました。外とは、小さな猫用の入口があり、自由に出入り出来るようでした。目を怪我してる子、3本足の子もいました。奥の部屋はケアの必要な子が多いようでした。ゆったりと眠っている姿や元気に遊ぼうと誘いにくる猫達を見ていると、スタッフの方たちのケアの手厚さが伝わってきました。



私のもとに黒猫とキジ猫が来てくれました。我が家にも黒とキジがいるので、なんだかこの毛色の子に好かれるのかなと嬉しい気持ちになりました。姉のコートの中に入ってずっと寛いでいる子もいました。奥の部屋は15分だけど聞いていましたが、もう少し居ても良いよと言ってもらい、猫達と遊んでいると日本人のご家族が入ってこられました。お母さんと娘さん2人で来られたそうで、旅の目的も、娘さんの希望のこのシェルターに来ることだったと話され、初めて会った方なのに、猫自慢や猫話しで盛り上がりました。




入口の部屋には、お土産コーナーがあり、売上はシェルターの運営資金になるとのことで、エコバッグ、水筒、猫のおもちゃを購入しました。



シェルター内の写真を撮り忘れたので、中の様子をお伝えできませんが、スタッフの方が丁寧にお世話されているため、半地下の空間でしたが、においもなく、とても清潔でした。スタッフの方が親切にシェルターの説明をしてくださいましたが、語学力がついていかず、少ししか分かりませんでしたが、猫への愛情には国境は無いんだと感じました。このシェルターは遺跡の中にあるため、考古学遺産管理局から、立ち退きの要求があり、閉鎖の危機に直面したようですが、3万人以上の嘆願書への署名が集まり、シェルターの存続が認められたそうです。それぞれの国で、猫に思いを寄せ、愛情を注ぎ活動する人がいることを知ることが出来た旅でした。



            担当 大西

 
 
 

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